こんにちは!VOC事務局です。
国内のIT人材不足を背景に、ベトナムをはじめとするアジア諸国のエンジニアに注目が集まっています。

中でも「教育の質」や「専門スキルの高さ」は、委託先選定における大きな判断材料のひとつです。

では実際に、ベトナムのIT教育はどれほど進んでいるのでしょうか?

この記事では、事実ベースのデータと出典に基づき、ベトナムのIT系高等教育の現状と、注目される大学・教育制度の実力を解説します。

この記事はこんな人にオススメ!

  • オフショア開発のパートナー選びに悩んでいる人
  • ベトナムのIT教育レベルを正しく理解したい人
  • 信頼できる教育背景を持つIT人材と協業したい人

1. ベトナム人学生のSTEM志向と国際的な実力

まず注目すべきは、ベトナム人学生のSTEM(科学・技術・工学・数学)分野への関心と実績の高さです。
アメリカの教育機関が発表した Open Doors Report(2023) によれば、2022–2023年時点でアメリカに在籍するベトナム人学生は約21,900人。そのうち47.6%がSTEM系を専攻し、21.5%はコンピュータサイエンス関連を学んでいます。

この数字からは、ベトナム国内での基礎教育・高等教育を経た学生が、グローバルな舞台で活躍する実力を備えていることが読み取れます。

2. ベトナム国内の有力IT大学の実力

ベトナムには、ITや工学分野に特化した教育機関が数多く存在します。

北部の代表例は、ハノイ工科大学(Hanoi University of Science and Technology, HUST)。

1956年設立の同校は、ベトナムで最も歴史ある技術系大学のひとつであり、コンピュータサイエンス分野でも国内最高峰の評価を得ています。

南部では、ホーチミン市工科大学(Ho Chi Minh City University of Technology, HCMUT)が知られています。

Computer ScienceおよびComputer Engineeringのプログラムは、国際的な教育評価機関である ABET の認証を受けており、グローバル基準に準拠した教育体制が整っています。

また、トンドゥックタン大学(Ton Duc Thang University)は、Times Higher Education (THE) ランキング にも登場するなど、近年国際評価が上昇しており、研究・教育水準の高さが注目されています。

3. 国際対応力と産学連携の強化

近年、ベトナムの大学では英語によるカリキュラムや国際認証の取得が積極的に進められています。

たとえば、AUN-QAやABETのような認証を取得することで、教育の国際化が加速。外国人教員の登用や学生の国際交流も活発です。

また、ベトナム・ドイツ大学(Vietnamese-German University) のような海外連携型大学では、欧州型の実践教育やインターンシップ制度が導入されており、より産業に直結したIT人材の育成が行われています。

4. IT教育市場の拡大と政府の後押し

教育産業全体としても成長が続いており、Statistaの調査 によればベトナムの教育市場は年平均15%以上の成長率を記録。

特にデジタル教育・IT人材育成分野への投資が顕著です。

また、ベトナム情報通信省(MIC) は「2045年までに150万人のデジタル人材を育成する」という国家戦略を発表しており、IT教育は国家的な重要分野として明確に位置づけられています。

まとめ:人材の「質」に安心できる教育インフラが整備されつつある

ベトナムのIT人材が注目される背景には、若さやコスト面のメリットだけでなく、信頼に足る教育基盤と、グローバル水準で通用する実力があります。

こうした教育環境に支えられたベトナムのIT人材は、即戦力としての開発スキルに加え、長期的な協業を視野に入れた育成のしやすさも備えています。

これにより、単発の開発委託にとどまらず、中長期のパートナーシップを築ける人材供給国として、多くの企業がベトナムを選ぶ理由が裏付けられているのです。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました!

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